C:乳房の勾配
文字にして言われてみると、なるほど、そういうことか、というのがある。「乳房の勾配」というのはその最たるものだ。しかし、このタイトルを曲にしたキリンジの堀込兄はスゴい。爽やかなエロスというには、あけすけなところがまた魅力でもある。「カラダだけさ/それが目当てなんだ/悪いかい」と言っちゃうのがまたスゴい。でもいい曲。
「乳房の勾配」をもっぱら男が気にするのは、女性が横を向いた時だろう。もちろん、女性も年齢とともに引力に抗えなくなりつつある勾配を気にされる方もあろう。しかし、身体の「勾配」をあけすけに使うのは、もっぱら男性側の言葉だからだ。しかし、と思う。何も乳房ばかりではない。横から見たお尻の勾配だって気になるではないか。といっても、もっぱら腰から下にかけての富士山の稜線を思わせるお尻の勾配よりも、股下にむかてキレイに曲線を描くラインの方が男女問わず気になるような気もする。そうなると、「勾配」という言葉は「乳房」だからこそ活きてくるということか。
余談だが、ただいま、人生の急勾配を上がっているのか、転がり落ちているのかわからない状況。そういう時は、詩を読むに限る。