ひとりではやっていけない
夕方、昨夜お世話になったナレーターさんからメールの返信をいただく。その中で、こんなことを書いてくれた。
一番大切なのは、志が一緒の人に出会えることです。結局一人では限界があります。
放送業界は、いろんな立場の方々がいらっしゃる。放送局の社員もいれば、外部の会社に属している人もいる。あるいは、僕のように、組織にいるようないないようなフリーに近い人間もいる。様々だ。昔は、ひとりでなんとかなるだろう/なんとかしなきゃだめだ、と思っていた。しかしながら、年齢を重ね、ささやかながらも経験を積んできた中で、やっぱりひとりはキツいなあ、と思うようになってきた。そんなところでの、先の言葉である。
その方の仕事振りを見て、そして常に次はもうない、という緊張感ある気持ちで仕事に向かう。フリーで仕事をやることとは、そういうもう後がないからこそ、常にベストを尽くす、という姿勢を如何に維持できるかだと思う。これは、簡単なようでとっても難しい。そして、本当に理解するのは時間がかかると思う。
僕は今回の特番で、次はこういうチャンスはもうこないだろう、という気持ちでいる。だからこそ、最善を尽くす。あきらめない。色んな人たちの思いがある。思いのために仕事を遂行する。そして、自分のためにベストを尽くす。努力とは違う。態度の問題だ。いい仕事をすると、レベルの高い人たちと一緒に仕事ができる。それが自分の糧にある。
返信の末尾に、「また一緒に仕事がしたいですね」と書いてあった。たとえ、社交辞令であったとしても、プロの厳しい世界で生きている人に言われると、嬉しいじゃあないですか。やっぱり、ひとりよりも、志を同じく持っている仲間を見つけるのは大切なんだなあ、と再認識した。