SIM's memo

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見た目とのギャップ

 昼過ぎ、総務の女の子とエレベーターで一緒になった時のこと。どうやら、腹立たしいことがあったようで、目にうっすら涙をためながら、ため息ばかりついていた。そして、「来週、金髪にしてくる」というので、「おー、それはいい!似合うよ、それでバカヤローって叫べばいいんだよ」とニコニコしながら言ってあげた。
 彼女は20代半ばにさしかかろうとする、いささかやさぐれた娘だけど、僕が知る限り、気はそれなりに利く。料理も好きらしいし、人をもてなしたり喜ばせたりするのは嫌いじゃないらしい。見た目はどうみてもギャルっぽい雰囲気があるので、何もできない無表情の女の子と思われているかもしれない。しかも気が強いからなおさらだ。まあ、女性は愛嬌とはいうけれども、職場でも最低限の愛嬌をふりまいていれば…と彼女にあう度に思う。
 
 どうも僕は、年齢問わず、やさぐれた女性が好きなようだ。ギャップに弱いのだろう。過去に付き合ってきた女性に元ヤンキーの人がいたけど、びっくりするくらい料理が上手だった。器用な人だったので、僕はよく髪を切ってもらっていた。そんな彼女は、他の人からは何もできないと見られていたらしい。そう思われるのも、場合によってはラクだと言っていた。なぜなら、過度に期待されないから、とも言っていた。そんなものなのだろう。僕が知る限り、そういうタイプの女性は皆、情が深かった。昔付き合った女性も総務の子も情が深い人たちだ。
 
 さて、件の総務の子はその後どうしたか?さっきメールしたけど、返事がないところをみると、おそらくなんとかやりすごそうとしているのだろう。それでいい。春なんだから、春らしく、にっこり笑って、嫌なヤツをみたら、さよならすればいいのだ。