SIM's memo

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ラスト・スパート

 これまで3回、明後日放送の特番をプロデューサーと同僚と3人で聴いてきた。だんだんと、精度が上がっていると言われた。これは、駅伝で監督が選手にアドバイスを送る姿と同じである。3回目の試聴の時、同僚からこんなことを言われた。「SIMくんのこの作品は、文学的でいかにもらしいね」と言われた。さらに続けて、「私ならこうはつくらず、もっとドキュメントっぽく、問題点を浮き彫りにしてそこを中心に描いていく。だけどSIMくんのは、小説のように如何様にも解釈できる感じ。そこが詩的というか文学的というかね」。
 
 あー、そっか。自分では、そういうつもりでつくっていた訳ではなかった。僕の作品は、聴いた後にはインパクトがあるというのではない。あとからじわじわくるような雰囲気があるのだ。こういうところで、自分の素質というか、これまでの経験などが活きるとは思わなかった。自分自身を振り返るという意味でも、この作品は思い入れがつよい。だからこそ、手抜きや妥協を一切したくない。いいものをつくるためには、このあと残りわずかでどれだけ粘れるかにかかっている。気持ちだけ、自分を信じてやるしかない。