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SIM's memo

Books, Foods, Rock 'n' Roll…and more!

April come she will・・・

そうこうするうちにエリオットの詩とカウント・ベイシーの演奏で有名な四月がやってきた。(村上春樹ダンス・ダンス・ダンス』)
 
 「4月は残酷な月である」とT.S.エリオットは綴った。『荒地』という詩集の中で、一番有名なこの一句は以下のように続く。

リラの花を死んだ土から生み出し
追憶に欲情をかきまぜたり
春の雨で鈍重な草根をふるい起すのだ。
冬は人を温かくかくまってくれた。
地面を雪で忘却の中に被い
ひからびた球根で短い生命を養い。
西脇順三郎 訳)

♪春はうれしや~と、櫻を愛でながら日本では唄うところだろう。しかし、僕にとってはさみしいだけの話である。4月はは「追憶に欲情をかきまぜ」る月である。深く深く。
 
 宇都宮は先週末に満開になり、いまだあちこちで櫻が咲き誇っている。今年の櫻はひときわもの悲しい。見ている人(つまり僕)のこころがそう見せているだけである。ふぅーっとため息をひとつつく。そして、またスタスタと歩く。よくよく考えたら、4月はいつもこんな感じである。
 
A love once new has now grown old(S&G "April come she will")