移行期

　４月に入り、新しい環境に入る人たちが多い中、僕はもっぱら移行期という感じで、こころがモヤモヤとしつつ、さみしい気分にいたりしている。昨日は残務整理の一環で、一昨日放送された特番の番組CD発送準備やらなんやらをしていた。その作業途中、取材でいろいろお世話になった方へ電話した。CDを何枚お送りすればいいかわからなかったからだ。聞くと、番組を途中からではあるが、ドキドキしながら聴いてくれたとのこと。とても嬉しそうに聴いたことをおっしゃっていただき、僕はその方の思いに報いることができた、と思いまた涙した。
　
　取材過程は様々な人たちの思いに触れる旅のようなものだった。僕はその思いに触発され制作したまでである。辛い時、逃げ出したい時は必ずそうした方々の顔を思い浮かべた。そして無事完成し、放送できた。ホッとしたと同時に、なんだかこころにぽっかり穴があいたような気分である。移行期はこうした気分を含めて調整する時期なのだろう。多少無理してでも、来週旅へでると決めてよかった。