SIM's memo

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I:いのちを預かること

 GW後半の5日間、友人の猫を預かっていた。自分では猫が好きだから、預かるのは苦ではないだろうと思っていた。しかし今回預かってみて思ったのだが、僕は動物が好きではないことがよくわかった。うんちの処理やごはんをあげること等はまったく苦ではなかった。しかし、なんだか落ち着かない。これまで2度預かってきたのだが、よくよく考えたら、実家で動物好きの母親がもっぱら面倒をみていたのだ(トイレ掃除などはぼくがやっていた)。猫と遊んだり、甘えてこられたりすると、とっても当惑する。しかし引っ掻かれても特段怒りの感情はなかったのだが、でもやっぱり動物は好きではない。そして思うのだ。実家でも猫を飼っているのだが、猫が好きなのではなく、うちにいる「りんご」という13歳♀の猫が好きなのだ。「りんご」への愛情そのままに、預かった猫へ愛情をそそぐことはできなかった。
 
 友人の猫を預かってみて改めて思うのは、いつもと変わらず生活しているつもりでも、やっぱり弱き者たる猫の動向が気になるということ。いのちを預かるというのは、猫などのいのちを守ることは勿論だけど、自分自身にも細心の注意を払うことなんだと思う。動物が好きじゃないというのは、色々な原因があるんだろうけど、一番はいのちを預かることへの不安なのではと思う。生活の中心が、必然的にそこに移行するのが嫌なだけというのもある。でも、ひとたび預かった以上は、健康で快適に過ごしてもらうための義務が預かった側にはあるとも思う。何もそんなに堅苦しく考えなくても、と思うだろう。けれども、自分自身の正直な気持ちを踏まえて考えるとそうだ。
 

 友人が猫を引き取りに来た時、猫は環境に慣れたせいか、リラックスしていたように見えた。人間と一緒に生活している猫だから、初日の夜、ニャーニャー鳴き続けていた。だから、仕方なく寂しくないよう猫のそばで寝た。だけど、もし次回も預かってと言われたら、断るつもりである。