SIM's memo

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性格診断からノイズへ

 はてなブログの読者登録をしている方の記事を読んでいたら、性格診断のサイトが紹介されていたのでやってみた。


 なるほど、僕は「心の奥では直感的な人間」らしく、「周囲の環境と人間を深く理解し、話している相手の表情や声質で多くを理解できるため、嘘をつかれていることもわか」るらしい。これはそうだ。何かを読み取ることは昔から得意である。まあ、それだけ色々なことを気にしているから疲れるといえば疲れるというデメリットもあるけれども。それで、「他人の心を読むのも得意で」「他人から自分の心がどのように読まれているかもしっかりと理解してい」るらしい。まあ、表情や声質から相手の様子を理解できるということは、そこまで読み込めていないと嘘になるだろう。
 
 続けて、自分の状態がチェックできる画像テストをやってみる。6つの画像テストがあるのだが、「1.悩みが多いと揺れて見える」はもう揺れ揺れだし、「4. ピュアな心を持つ人にはイルカがたくさん見える(らしい)」は、まったく城みちるが見えてこない。「5. 最初に見つけた3つの単語が今大事なこと」にいたっては、「ゆめ、さそう、じかん」と見つける始末。いずれも思い当たる節があるからなおさらである。「6. どちらに回っているかで右脳と左脳のどちらをメインで動かしているかが分かる」では、ずっと右回転に見える。人によっては、その時々で右にも左にも回転しているように見えるのだろう。それって、dual systemみたいでカッコいいなあ、って思ってしまう。
 
 さて、これらのチェックから最近の脳科学について話せれば、スマートなのだろう。けれども、あいにくそんな知識も筆力もない身をなげきつつ、講談社ブルーバックスから出ている『単純な脳、複雑な「私」』は結構面白いっすよ、とだけ述べておく。とりわけ、「第四章 脳はノイズから生命を生み出す」で指摘されている、神経回路における信号伝達がノイズを利用して全く新たな質を獲得するという点は驚いた。つまり脳において、ノイズが「創発」を起こすエネルギーとなる訳である(ちなみに、「ノイズ」とは「不規則な揺らぎ」と考えておくといいだろう)。
 僕たちは意識するしないにかかわらず、日々「不規則な揺らぎ」に身を委ねながら漂っているのだ。そこには柔軟性の余地がある。先に紹介した性格診断などはそんなことに気付かされるひとときなのかもしれない、と半ば強引に〆てみたい。