一期一曲(20)
Oasis "Rock 'n' Roll Star"(1994)
1994年8月31日。正式発売の前日に当時住んでいた近所にあったYAMAHAのCDショップでかれらのデビュー・アルバム"Definitely Maybe"を購入した。何故ここまで覚えているのだろう?たまたま店頭で見かけてジャケ買いしただけである。その後のかれらの活躍は皆さんご存じの通り。けれども、一聴してそこまで売れるとは正直思わなかった。
"Definitely Maybe"はグランジの余韻を残しつつ、60'sのストレートなロック・テイストを濃厚に漂わせた荒削りなアルバムだった。巨匠Stone Rosesを彷彿とさせるサウンドだったけど、あくまでも荒削り。The Beatlesのデビュー・アルバム"Please Please Me"のドライヴ感を思い出した。その中でも、1曲目の"Rock 'n' Roll Star"は当時のかれらのスタンス、スタイルすべてを象徴した曲である。今ではすっかりエヴァー・グリーン感が漂ってしまっている。けれども、当時のエネルギーは今でも感じることができる。
当時はリアルタイムのロックをよくフォロー・アップしていた。低迷していたロック界に、僕が親しんできた60'sのテイストが甦ってきつつあった。その口火をきったと感じたのがOasisだった。今思うと、僕の線香花火のような青春は、かれらの音楽がすぐそばにあったということに、今更ながら驚いてしまった。そして、時の流れに言いようのない寂しさを感じる。
- アーティスト: オアシス
- 出版社/メーカー: SMJ
- 発売日: 2014/05/14
- メディア: CD
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