SIM's memo

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一期一曲(28)

The Flying Burrito Brothers "Older Guys"(1970)
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 Country Rockを語る上で最も重要なバンドといえば、The Flying Burrito Brothersである。とりわけ、死してなお影響力を放ち続けるGram Parsonsが結成したバンドとみなされているからなおさらである。
 
 A&M時代に3枚のアルバムをリリースしていたが、個人的には2枚目の"Burrito Deluxe"に思い入れがある。チャートに入らず商業的に失敗とみなされていたし、デビュー・アルバムの緊張感はないしクオリティーは劣ってはいる。けれども、バンドとしてのまとまりが出て来た音に仕上がっているし、何よりもGram Parsonがなんとかロックンロールしていた。
 
 高校2年の時、地元の図書館に「ウェスト・コースト・ロックの軌跡」という1960年代中期から70年代初頭のアメリカは西海岸のミュージシャンたちのPVを集めた4巻のヴィデオテープが置いてあった。その中に、モノクロのかれらのPVがあり、そこで歌われていたのが"Older Guys"だった。船上でかれらがこの曲を演奏している姿はちょっとはにかんでいた。とりわけ、ヴォーカルのGramのルックスとオーラに僕は魅了された。高校時代の僕にとってアイドルはJeff BeckとGramだった。そしてこの曲が収録されている"Burrito Deluxe"を20歳の秋に、たまたま今はなき横浜のHMVでみかけて即購入したことを思い出す。
 
 はじめてPVを見てから10年以上経った後、YouTubeでカラーのこのPVを見た。けれども、やっぱりモノクロver.の方がよかった。僕にとっては、大瀧さんの"君は天然色"ではないけれど、"Older Guys"のPVは「想い出はモノクローム」そのものである。
 

ブリトウ・デラックス+2(紙ジャケット仕様)

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