SIM's memo

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週末

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どこまでを週末とするかは置いておいて…。

快晴の土曜日、珍しく出かけていた。取材調査を兼ねて、足利市内にある文化財特別公開のイベントへ行ってきた。

足利の底力を見た「文化財無料開放」

 宇都宮市から高速を使って約50分、栃木県の南西部にある足利市。古くは藤姓足利氏あるいは源姓足利氏が治め、史跡足利学校をはじめ数多の文化財を有するまち。のみならず、近代化遺産も多数あると聞けば、産業史に関心を寄せる小生は黙ってはいられません。同じく、近代以降の産業史に関心を寄せ番組制作を進行中のヒヨコ先生を誘い、オゾン層の有難さを噛みしめたくなるような空の下、いざ足利へと向かった。
 午後から行ったので、公開時間が16時までということで、見られるところを2箇所に絞った、はじめに、フィルムと繊維加工を製造するトチセンへ。
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 現在はサラン繊維(サランラップでおなじみ)をはじめとする、様々なフィルム製品をつくっている工場だが、かつては織物そして紡績を営んでいた(唐草模様のプリントをするためのロール版が展示されていた)。足利は織物工業のまちとして明治期以降発展していった歴史がある。築100年を誇るレンガ造り(イギリス積みという工法。詳しくはこちらをみてね)で、1999年にレンガ造りの工場2棟が国の登録有形文化財に認定される(2008年には、汽罐室及び汽罐二基が追加認定)
 この手のものにドキドキする人間ではないのだが、さすがに100年の重みを身体で感じることができた。しかも、いまだ使われているというところがいい。文化財はこうでなくっちゃ。近年は、ドラマや映画のロケ地として使われているようで、トップに掲載した機械室は近々放送する『長谷川町子物語』で、町工場の設定で使用されたとか。中を出ると、これまた雰囲気のよいレンガ造りが。
 
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レンガ造りの壁が黒くなっているのは、戦時中、アメリカ軍の空襲を避けるためにわざと塗りつぶしたらしい。”Paint it black”はここから来ていたのか(なわけない)。
 年に1度の特別公開以外では基本的に内部は非公開とのこと。だからこそ行ったのだ。ヒヨコ先生は始終カメラをパチパチ。あたくしは、案内をして下さった職員の話をただただ「おー」とか「なるほど」とうなりながら見ておりました。
 ところで、次に見た文化財があったのだが、毎度のことながら、写真を撮り忘れてしまった。しかし素晴らしかったな、旧木村家住宅(足利市助戸仲町453)。