巡礼&苦行余録(2)
車窓から眺める瀬戸内海
15時12分発の快速マリンライナー高松行に乗車。岡山駅から約30分余で瀬戸内海が眺められる。
岡山を出発して50分程で高松駅に到着。高松もやっぱり暑かった。高温少雨が瀬戸内海沿岸の特徴なのだろう。宇都宮は夕方前に夕立があり、その後は結構涼しくなるのだが、こちらはそういうこともない。ずっと暑い。脳内では、Stevie Wonderのアルバム"Hotter than July"に収録されている"I Ain't Gonna Stand for It"がパワープレイされている。
そんな暑い高松を丸亀町商店街方面へひたすら歩く。結構ぐったりしているし、前日の金刀比羅宮&丸亀城の影響でふくらはぎと足首が痛いけれども、とにかく歩く。で、某書店でとある書籍を購入。それだけ。おなかがまったく空いていなかったので、ここでも讃岐うどんを食べず。
帰りに高松駅にあるおキオスクでお土産を購入。それがこちら。
結構かわいらしいパッケージ。グミの弾力はなかなかで食べごたえがある。高松の思い出がまさかのオリーブグミ。それでいいんですよ。よくわからないけど。
帰りも快速マリンライナーに乗車。15分程電車に揺られ車窓をながめると瀬戸内海。バイバイ、瀬戸内海。また来られるとは思わなかった。今度いつ来られるだろう?年齢を重ねるごとに、海をみて心和むことが多くなった。その度に老いに向かって行く感じがして、なんだかせつない気持ちになる。でもまた来るよ。
電車からのぞむ岩黒島
岡山駅で乗り換えて、倉敷駅へ。夕方6時になっていた。夕食は商店街入口近くにある寿司と定食を提供するお店へ。
入口には大原美術館に所蔵されているエル・グレコの「受胎告知」とちょうちんの向かって右隣には、店主の孫が書いたであろう習字と水彩画(いずれも入選)が貼られていた。お店へ入ると、観光客のような人たちはおらず、地元の人であろう男性がひとりビールを飲んでテレビを観ていた。店主のオッサンは「オッサン」というタイトルの絵画があれば典型になるであろう、360度どこからみてもオッサンだった。僕は海老フライ定食を頼んだ。写真を撮ろうかと思ったけど、なんだかそういう雰囲気ではなく撮れず。すぐに食べてお店を後にした。
ホテルへ戻って風呂へ入ってから洗濯。ベッドに横になりながら、この旅は完全に巡礼&苦行の旅だったなと、痛いふくらはぎをさすりながら思う。夢は何も覚えていない。ここで旅のよき想い出はリセットされてしまった(終り)。