SIM's memo

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一期一曲(19)

The Jam "The Place I Love"(1978)
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 The Jamというよりも、Paul Wellerというミュージシャンは一時憧れたものである。才能があってしかもルックスもよいとなると、田舎から出てきたばかりの洟垂れ小僧だった僕はPaul Wellerになれる訳がない。せいぜい彼が影響を受けた音楽をただただなぞるだけだった。
 そんな我が音楽的変遷を語る上で重要な存在であった若きPaul Wellerの才気が炸裂する前夜のアルバムとして"All Mod Cons"は印象深いアルバムである。数ある佳曲の中でも、僕はことの他、今回とりあげた"The Place I Love"が好きだった。
 
 "All Mod Cons"を今改めて聴くと、勢いの中にもすでにかれらが好んでいたR&Bなどのブラック・ミュージックの影響がよくわかる。"The Place I Love"もテンポを落とすと、Wilson Picketの"In the Midnight Hour"のような曲にも聴こえる*1。そして、ベースとドラムのリズム隊がThe Jamの楽曲を支えているのがよーくわかる。そういう点では、当時の他のグループとはちょっと異なっていたように思う。
 
 "All Mod Cons"は、かれらの若さと才気と勢いの緊張状態が生み出したドライヴ感ある一枚である。僕にとっては、"The Place I Love"はそれを象徴する曲である。
 

オール・モッド・コンズ(紙ジャケット仕様)

オール・モッド・コンズ(紙ジャケット仕様)

*1:"All Mod Cons"の前のアルバムでカヴァーしている