SIM's memo

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如月読書漫談

 2月はまあ読書をしなかった。たった2冊、いずれも電車で移動した時に読み終わった書籍である。仕事のせいに敢えてしておこう。
 
 という訳で、まずは昨年末に亡くなった小沢昭一氏の写真コレクションと昔のエッセイをあわせた、結果として追悼本となってしまった『藝人の肖像』(ちくま新書)。小沢氏への思いを話すときりがない。なので、本書からわかるのは、小沢氏のほんの一断面に過ぎないことをお断りしておく。氏の仕事を知るには、まず『私は河原乞食・考』(岩波現代文庫)を勧める。ところで、ぼくは前々から小沢氏の顰みに倣って、あれこれと仕事をやっている。しかしまったくもって足下にも及ばない。なので、精進するためにも嫉妬半分憧憬半分で小沢氏畢生の仕事『日本の放浪藝』を聴くこととしよう。
 で、もう一冊がこれまた昨年亡くなった丸谷才一氏の最後の仕事『花柳小説傑作選』(講談社文藝文庫)。こちらは先日のブログで書いたので割愛。いずれにしても、なんだか寂しい気分の如月の読書だった。
 

芸人の肖像 (ちくま新書)

芸人の肖像 (ちくま新書)