SIM's memo

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デモ盤をつくる楽しみ

 Roger Nichols & Paul Williams、知る人ぞ知るComposer。前々からかれらによる"The Drifter"と"We've Only Just Begun"が好きだったのだけど、まさか沢山カバーされているとは思いもしなかった。試みにカバー数を調べたら、それぞれ15曲以上はある。本人たちは売り込みのために、この曲のデモ盤を作っていたという。報われたかたちである。もっとも、いい曲だから当然といえば当然。ちなみに、昨年(2012)A&M創立50周年記念紙ジャケットでこのデモ盤は復刻した。めでたいめでたい。
 
 ぼくはここで何が言いたかったというと、かれらのようなメロディーメーカーたちでさえも、必死になって売り込むためにデモ盤をつくっていた、ということ。このデモ盤を聴いていると、そこには悲壮感がない。むしろ、自信さえ感じる。ちなみに来週、新番組のためのデモ盤をつくる。デモ盤をつくるのは結構楽しい。こんなかたちでどうでしょうか?とスポンサーさんに聴かせる。それ如何で色々と変わってくる。少々荒削りでも、そこに番組の雰囲気が感じてもらえればいい。デモ盤は究極的には、コンセプトを完璧に伝えるのではなくて、そのコンセプトの雰囲気をいかに相手に伝えるかである。言うなれば、好きな人に何をどうプレゼントをあげるか、みたいなものだ。
 
 という訳で、年度末これからラスト・スパート。Roger Nichols & Paul Williamsのような素敵なデモ盤ができるといいな。